PAGE TOP

これからは店舗M&Aの時代!居抜き売却との違いとは?

最近よく耳にするようになった飲食店の「M&A」。店舗を閉店する際には、物件を原状回復させる「スケルトン返し」や、内装等の造作を譲渡する「居抜き」での売却が一般的でしたが、近年は「M&A」が注目を集めています。いったい居抜きでの売却などとはどのような違いがあるのでしょうか?ここでは飲食店の「M&A」の基礎知識に加えて、そのメリットや注意点などを詳しく解説します。

これからは店舗M&Aの時代!居抜き売却との違いとは?1.jpg

店舗M&Aの基礎知識

そもそも「M&A」とは?

「M&A」とは、「merger and acquisition」の略で、日本語では「合併と吸収」という意味です。企業間における吸収合併や事業譲渡など、M&Aは日本でも活発に行われており、毎日のように新聞やニュースを賑わせています。

また、M&Aというと大企業のイメージがありますが、現在は、M&A専門のポータルサイトの出現で中小企業間でも非常に盛んです。近年では、飲食店、サービス店、クリニック、アパレルなどの店舗系の小規模M&Aも珍しいものではなくなってきました。今後の経営のためにも、店舗M&Aの知識は必ずおさえておくべきポイントだと言えるでしょう。

「M&A」と「居抜き」売却の違いとは?

店舗物件の退去をする際は、契約書上では「原状回復」が必要とされていることがほとんどです。原状回復とは、内装などを取り壊して、契約した時の状態に戻すというもの。しかし設備投資の大きい店舗においては実際には、次の借り手に内装や設備などを売却してから退店するケースが多くなっています。これを「居抜き」と言います。

居抜きの場合は、新しいオーナーと「造作譲渡契約」等を結び、内装や厨房設備や食器、テーブル、イス、カトラリー類などを一式で売却します。売却額は専門の業者に査定を依頼することがほとんどですが、造作の状態などによって0円?数百万円までと非常に幅広くなっています。

一方、M&Aの場合、売却額には内装などの価値だけではなく、事業としての価値、いわゆる「のれん代」も含まれます。つまり、店舗の売上や集客力、評判、将来性など、利益を生み出す部分についても査定されるということ。この部分が最も大きな違いになります。

店舗M&A売却のメリットとは?

居抜きよりも売却額が高くなる可能性がある

売上が高く、すでに利益も出ている店舗であれば、当然ですが事業としての価値は高くなります。このような場合には、居抜きで造作譲渡するよりも、M&Aで売却する方がメリットが高いと言えるでしょう。

なぜなら、買い手側にも店舗の購入後すぐに利益が出せるというメリットがあるからです。また、複数の店舗を運営していて合計で安定した利益を出しているような場合も評価額が高くなる可能性があります。

もし、利益が出ていないお店であっても、その店舗の業態や、ロケーション、スタッフ、デザイン、商材などに買手が潜在的な事業価値を見出せるような部分があれば、それは、事業価値として、固定資産の価値とは別個で評価されることもあるのです。

店名やブランド、雇用の維持が可能になる

居抜きで売却した場合は、基本的には店名やサービス、メニュー等は変わってしまい、場合によっては業種も全く別のものになる可能性があります。しかし、M&Aの場合はむしろ従前の事業を継承するのが前提です。これまでに行ってきた事業の価値が評価されているので、お店はそのまま引き継がれるのがM&Aといえます。

また、、M&Aでは雇用の継続が前提となります。これは非常に大きなメリットだと言えるでしょう。従業員の継続して雇用される可能性が高くなりますので、従業員の退職にかかる解雇作業など、雇用にかかる難しい部分が無くなり、精神的なストレスなく撤退しやすい手段だとも言えます。

事業継続と拡大の可能性がある

飲食店を開業し、数年で2~3店舗まで増やしたものの、その後経営が停滞するケースも少なくありません。しかし、M&Aで優良企業に経営を託すことができたらどうでしょうか。例えば、創業者ができなかったチェーン展開なども、しっかりとした経営ノウハウと資本によって実現されていく可能性があります。

また、事業を売却することで得た資本を元手に、新たな事業を興すことも不可能ではありません。全く別の業種へのチャレンジや、早期リタイアなどの選択肢も十分あり得るでしょう。お店を残しながらも、新しい道が拓けるという面では、これ以上ない方法だと言えます。

これからは店舗M&Aの時代!居抜き売却との違いとは?

店舗M&Aの注意すべき点とは?

利益がある店舗でないと価値がつかない

すでに利益が出ている店、利益が出る可能性が感じられる店でなければ、事業としての価値は低くなります。このような場合は、M&A売却は難しくなりますので、居抜きでの売却も合わせて検討しましょう。

また、利益が出ていたとしても、必ずしも希望通りに売却できるとは限りません。買い手企業との交渉やタイミングなどが上手く噛み合う必要があります。万が一売却できなかった場合にはスケルトンに戻さなくてはならないということも忘れないようにしましょう。

経営方針、労働条件が変わってしまう恐れも

お店が引き継がれる点はM&Aの大きなメリットですが、経営者が交代することによって、経営方針が大きく変わる恐れがあります。例えば、従業員の労働条件が変わることで反発を招き、スタッフがたくさん辞めてしまうようなこともあるかもしれません。

利益を出している店であれば、買い手は見つかりやすい傾向にありますが、新オーナーにはお店のことをしっかりと理解してもらい、価値観を共有し合えるのが理想。スムーズな事業継承のためにも、譲渡前の交渉も重要ですが、譲渡後の引継の段取りこそがより重要になってきます。譲渡契約には通常損害賠償項目がありますので、引継ぎをしっかりしないと後で思いがけず訴訟に巻き込まれる可能性もありますので、事業引継ぎ後半年間くらいは、サポートする泌余も出てきます。

企業としての価値を最大に上げるための準備が必要

事業としての価値は、単に利益が出ているかどうかだけではありません。財務管理や接客マニュアル、就労体制の整備など、経営していくための仕組みが整っていることも重要なポイントです。しかし、売り手であるオーナーが事前にこれだけの準備をするのは現実的には難しい部分があります。

M&Aでの売却をすることを決めたら、まずは事業の価値を最大限に高めるための計画を練りましょう。十分な準備をせずに売却しようとしても、いい評価が得られません。M&Aの専門家のアドバイスを受けることで企業価値が上がるケースも多くあります。客観的な意見も取り入れながら入念に準備を進めていくことをおすすめします。

WEB非公開マッチング

匿名とはいえ「WEBで公開」する事に抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。そんな方にはまず「WEB非公開マッチング」をご検討ください。当サイトの案件一覧に掲載を行わず、M&A専門アドバイザーが無料で全てをサポート致します。

WEB非公開マッチングについて詳しく

お問い合わせはこちら

その他ご相談も無料にて承ります。お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ・ご相談はこちら